KABC-IIとは|認知の力と習得度を分けて測る検査

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KABC-II(ケーエービーシー・ツー)は、2歳6か月〜18歳11か月の子どもを対象に、情報を処理する力(認知尺度)と、語彙・読み・書き・算数など学んで身につけた力(習得尺度)を分けて測る検査です。結果は理解を助ける手がかりであり、診断は医師が総合的に行います[2]。

KABC-IIとはどんな検査ですか?
KABC-IIは、検査者が子どもと対面し、絵カードや積み木などの道具を使いながら進める個別式の検査です。対象年齢は2歳6か月から18歳11か月までと幅広く、就学前の幼児から高校生年代までが受けられます。子どもの「いま持っている力」を一度の検査でとらえるのではなく、力を2つの側面に分けて見られるように設計されているのが、この検査の大きな特徴です。
大きく分けると、ひとつは情報を頭の中で処理していく力をみる「認知尺度」、もうひとつは学習を通して身につけてきた力をみる「習得尺度」です。両方を別々に把握できるため、子どもがどこでつまずきやすいのか、どんな進め方なら力を発揮しやすいのかを考える手がかりになります。検査の問題や項目の具体的な中身は、検査の妥当性を守るため公開されていません。
認知尺度と習得尺度では何を測りますか?
認知尺度では、情報を処理するときのやり方に注目します。順番に沿って一つずつ情報を扱う「継次処理」、複数の情報を全体としてまとめて扱う「同時処理」、見通しを立てて段取りを考える「計画」、新しいことを覚えて使う「学習」などの側面があり、子どもが情報をどう受け取り、どう組み立てているかをとらえます。
習得尺度では、これまでの学習を通して身につけてきた力をみます。語彙の理解、読み、書き、算数といった、学校での学びや日常生活と結びつきやすい領域が含まれます。認知の力と習得の到達度を分けて見られるため、「考える力はあるのに特定の学習でつまずいている」といった様子を整理しやすく、学習面の支援を考えるときの手がかりとして使われることがあります[2]。
KABC-IIはどのように進めますか?
KABC-IIは、検査者と子どもが一対一で向き合い、道具を使ってやりとりしながら進める対面式の検査です。子どもの年齢や反応に合わせて取り組む課題が選ばれ、表情や取り組み方といった検査中の様子も合わせて記録されます。こうした観察を含めて結果を読み解くため、検査本体は対面で行うのが基本です。
検査の結果は、それだけで何かを決めるものではありません。検査者である心理士などが結果を解釈し、医師が成育歴・日常の様子・面談の内容なども合わせて総合的に判断します[2]。発達障害の理解や支援に関する公的な情報は、発達障害ナビポータルなどでも案内されています[3]。
KABC-IIとWISC-Vは何が違いますか?
子どもの検査としてよく挙がるWISC-Vと比べると、見ようとしている重点が異なります。WISC-Vは主に知能の指標プロフィールを通して全体像をとらえるのに対し、KABC-IIは「認知の特徴」と「学習の到達度」を分けて見られる点に特徴があります。どちらが優れているという関係ではなく、何を知りたいかによって使い分けられる、性質の異なる道具です。下表は観点ごとの中立的な事実の整理です。
観点 | KABC-II | WISC-V |
|---|---|---|
測る内容の重点 | 情報を処理する力(認知)と学んで身につけた力(習得)を分けて測る[2] | 主に知能の指標プロフィールで全体像をみる[2] |
対象年齢 | 2歳6か月〜18歳11か月[3] | 主に学齢期前後の子ども[3] |
進め方 | 検査者と対面し道具を使う個別式(対面が基本)[1] | 検査者と対面する個別式(対面が基本)[1] |
KABC-IIはオンラインで受けられますか?
オンライン診療では、これまでの様子の聞き取りや問診、検査前後の相談などは比較的対応しやすい一方、KABC-IIの検査本体は道具を使った対面でのやりとりが基本となります[1]。そのため、相談はオンラインで始めて、検査が必要と判断されたときに対面の機会を案内される、という流れになることがあります。具体的な進め方は、医療機関や相談先によって異なります。
検査の種類ごとの違いや、オンラインでの受け方の整理は、あわせて検査の種類一覧と子どもの発達検査はオンラインで受けられる?もご覧ください。
よくある質問
KABC-IIは何歳から受けられますか?
対象は2歳6か月〜18歳11か月で、幼児から高校生年代まで幅広く受けられます。実際に受けられるかは医療機関の判断によります[3]。
KABC-IIの結果だけで診断は決まりますか?
結果だけでは決まりません。検査は理解を助ける道具であり、医師が成育歴や面談も含めて総合的に判断します[2]。
KABC-IIとWISCは両方受ける必要がありますか?
両方を受けるとは限りません。何を知りたいかに応じて、医師や心理士がどの検査を行うかを判断します[2]。
KABC-IIはオンラインで完結しますか?
検査本体は対面が基本のため、オンラインだけで完結しないのが一般的です。相談や問診はオンラインで対応しやすい場合があります[1]。
まとめ
KABC-IIは、2歳6か月〜18歳11か月の子どもを対象に、情報を処理する力(認知)と学んで身につけた力(習得)を分けて測れる検査です。認知の特徴と学習の到達度を別々に整理できるため、学習面の支援を考える手がかりとして役立つことがあります。ただし検査はあくまで理解を助ける道具であり、最終的な診断は医師が成育歴や面談を含めて総合的に判断します[2]。検査本体は道具を使った対面が基本ですが、相談や問診はオンラインで始めやすい場合もあります[1]。気になることがあれば、まずは相談から始めてみてください。
相談窓口
つらい気持ちが続くときや、誰かに話を聞いてほしいときは、以下の窓口も利用できます。電話番号や受付時間は変更されることがあるため、利用前に公式案内も確認してください。
- よりそいホットライン(0120-279-338)
- 24 時間子供 SOS ダイヤル(0120-0-78310)
参考文献
- オンライン診療の適切な実施に関する指針(厚生労働省, 2024)
- 発達障害の理解のために(発達障害者支援施策)(厚生労働省, 2024)
- 発達障害ナビポータル(国立障害者リハビリテーションセンター, 2024)
- 令和 6 年度診療報酬改定の概要(厚生労働省, 2024)
よくある質問
- Q. KABC-IIは何歳から受けられますか?
- A. 対象は2歳6か月〜18歳11か月で、幼児から高校生年代まで幅広く受けられます。実際に受けられるかは医療機関の判断によります。
- Q. KABC-IIの結果だけで診断は決まりますか?
- A. 結果だけでは決まりません。検査は理解を助ける道具であり、医師が成育歴や面談も含めて総合的に判断します。
- Q. KABC-IIとWISCは両方受ける必要がありますか?
- A. 両方を受けるとは限りません。何を知りたいかに応じて、医師や心理士がどの検査を行うかを判断します。
- Q. KABC-IIはオンラインで完結しますか?
- A. 検査本体は対面が基本のため、オンラインだけで完結しないのが一般的です。相談や問診はオンラインで対応しやすい場合があります。
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